- ■DFラインから見るセリエAの特徴・・・の前に、前回のあらすじ
- 前回のJリーグ編では
「3バックが多いことで、中盤を組織的かつ厚くならざるをえない。」
という結論に達しました。
そこで1つの疑問が沸いてきます。
「3バックなら中盤は必ず厚くなるのか?」
「イタリアはどうなんだ!中盤なんてないじゃないか!」
ということで今度はイタリアのセリエAについて視野を広げて考えていこうと思います。
ご存知の通り、中田君がペルージャに行ってくれたおかげで民放でセリエAが見れるという
貧乏サッカーファンには大変ありがたい時代になりました。
当然はじめてセリエAに触れたときは感動しました
・・・が、何試合か経つと徐々にストレスが溜まってまいりました。
それというのも決してレベルの高くないJリーグの中盤に比べても
プレスが効かないスカスカの状況にイライラ・・・
しかし、やっている選手のレベルからしたらこれはどう考えてもおかしな状況です。
「何でだ?このメンバーで何故中盤がこんなに空く?」
原因を考えながら試合を見ていたら、ちょっと違和感があるんです
・・・そうなんです、なんだか変な選手ばっかりなんです。
- ■セリエAのFW・・・あなた達って変!
感じた違和感の原因のひとつが「FWの異常な対人能力の強さ」です。
さすがにセリエAは投資する金額が他のリーグとはまるで違います。
ビッククラブが7つほどもあり、成功企業家の道楽、会社としての株式公開等々、
とにかくビッグマネーにより世界中の超人型スーパーストライカー達がわんさと集まってきます。
ビエリ・バティ・ロナウド・トッティ・・・モンテッラやサモラノ、エムボマでさえ控えという状況。
ちなみにそれに呼応するかのごとくDFもイタリア人も含め世界最高の選手がそろっています。
そういう「普通ではない状況」が生まれると、やるサッカー自体も普通じゃなくなってきます。
この特殊な状況下で最も簡単で効率のいい戦法は、セリエA名物の”FWへの放り込み”なんです。
DFに泣きが入るくらいにFWに競り勝たれる状況では次に何が起きるでしょうか?
まずDFが競り負けて最悪FWに置き去りにされるか、大抵はキープされて相手ボールになるかのどちらか。
特にFWのポストプレイ(彼らはこれもうまい!)から前向きのMFに渡されます。
ここで仮にラインが高いとすると、高いラインが崩れたままその裏にもスペースを与えてしまいます。
これはもう失点確実です。
- ■特殊な状況下におけるDFラインの動き
こなってくるとラインを上げた状態を保つことがバカらしくなります。
最初からラインを下げておけば後ろのスペースもなくなり、わざわざラインを引く必要がありません。
ダイナミックな攻めができませんが、その分失点も確実に減ります。
しかもこれを推奨するかのごとく得失点がセリエAには存在しないのです。
イタリア代表のカテナチオの存在もそれを一層加速させます。
こうなってくると逆に3バックであることの効果が出てきます。
中央が強化され、サイドは人数をかけた中盤をやや5バック気味にして守る。
中盤の人数が少なく、スペースも大きすぎるので人数をかけた組織的プレスも必要ありません。
仮にサイドが空いてもただのセンタリングなら中央の3人で何とか跳ね返すこともできます。
(日本人には無理ですが)
あとは前線の3人が攻撃に関するあらゆる責任を負えばリスクは最小限に押さえられます。
ある意味理論的です。相手陣の反則的強力FWを押さえるにはこれがかなり有効であります。
- ■結論。
この2回シリーズでだいたい3バックの大まかな特徴はつかめたのではないかと思います。
要点をまとめると
「3バックは4バックに比べサイドのスペースへの対応が独特である。」
「サイドのケアにはチームのしっかりした方針が必要である。」
ということです。
よかった、よかった。DFラインについては色々わかってきたぞ!
「それで4バックは?」
「・・・ん?・・・ん、う〜ん・・・」
ということで3バックについてはおなじみなんで大体の感じはつかんだけど、
4バックは全然ということで次回は世界最高峰リーグのスペインリーグ編です。
<seri>
- ■関連リンク
■DFラインから見る各国リーグの特徴(Jリーグ編)
■DFラインから見る各国リーグの特徴(セリエA編)
■DFラインから見る各国リーグの特徴(スペイン編)
■DFラインから見る各国リーグの特徴(プレミア編)<完結>