Holland
オランダのフォーメーションは、左からファン・ブロンクホルスト、F・デブール、スタム、リクセンの4バックに中盤は同じく左からゼンデン、ダビッツ、ファン・ボンメル、セードルフ、2トップにファン・ニステルローイ、クライファートというオーソドックスな4−4−2。左SBがゼンデンからファン・ブロンクホルストに変わった以外は親善試合のアルゼンチン戦と同じメンバーだ。(アルゼンチン戦、ボランチに入っていたコクーの故障でゼンデンが左SHにダビッツがボランチに入り、空いた左SBにファン・ブロンクホルスト入った)オランダの攻撃はこの世界有数の2トップを生かそうというコンセプトは感じたが、いかんせん選手間の連携が悪く、「クライファートに当てて、ファン・ニステルローイに落とす」「カウンター時に2トップを裏に走らせる」「サイドからのアリークロスを2トップに合わせる」といった攻撃パターンしかなく、個人の能力に頼った単調なものだった。しかし、ファン・ブロンクホルストの故障で左SHにファン・デルファールトが入った後はリズムが変わり、得点シーンは、ファン・デルファールト、ダビッツ、ファン・ニステルローイと有機的に絡み可能性のある攻撃を見せた。 だが、後半に入って、対面のポポルスキに押し込まれたことによってファン・デルファールトは消えてしまい。その対応のためダビッツとポジションチェンジを行ったほどだ。同点後、ゼンデンを上げて、3バックにして攻めたてたが、得点の可能性は感じなかった。一方守備は、全盛期のスピードはなくなったとはいえスタムがコラーによく対抗し、ファン・ボンメルも含めてまあまあ安定した出来だった。とはいえ、選手間の距離が開きすぎたことは最終ラインのラインコントロールの甘さも一因で、組織戦術としての完成度はまだまだ低いと言わざるを得ない。 |
CZECH Rep.
チェコは、左からヤンクロフスキ、ヴォルフ、ウイファルシ、グリゲラの4バック。その前方にアンカーボランチとしてガラゼク、中盤センターのやや低めにドルトムントの10番期待のロシツキ、トップ下に今期絶好調のバロンドール候補ネドベド、左にスミチェル、右にポポルスキ、トップに2mを超えるコラーという敢えて数字にすれば4−1−1−3−1という変則フォーメーション。攻撃は、コラーに放り込み、そのセカンドボールを2列目のネドベドやスミチェル、ポポルスキが拾うという形が中心で、彼らにきちんとボールが収まると見事なダイレクトパスからの崩しが2,3回見られた。アウエーということで全体が引き気味だったので数は少なかったが、ダイレクトパスからの中央突破や中央へ引きつけてサイドを抜けさせる、といった攻撃パターンはなかなに強力そうだ。特にチェコの両アウトサイドのスミチェル、ポポルスキはチーム戦術にフィットしていて、素晴らしい機能を見せていた。しかし、反面、高いパスセンスを生かしたビルドアップを期待されていたであろうロシツキはゲームから消えていた。自身のコンディションの不良が試合前から伝えられていたので、一概には言えないが、今回のロシツキのようなポジションはディフェンスラインからビルドアップしていくポゼッションサッカーでは有効に働くが、チェコのように“トップに早い”攻撃をするチームではもっとゴール前に飛び込まないとゲームから消えてしまうことになる。 チェコの得点は、ロシツキに変わって入ったミラン・バロシュが混戦を抜け出し、コラーへ折り返し、それをコラーが強引に押し込んだ形だが、ロシツキももう少し前線のプレーに絡んで欲しかった。チェコは、その後スミチェル、コラーと前線の選手を変えていったが、それだけ運動量が多かったことを表している。変わりに入った長身のロクベンツや左SBから一つポジションを上げたヤンクロフスキはシドニー五輪の代表の中心メンバーで、チェコの特にオフェンシブのメンバーは非常に層が厚い。 チェコの守備は前線から中盤でのプレッシングが強力で、高さのあるディフェンス陣はその恩恵を受けて十分に安定していた。特に中盤の守備でガラゼクが効いていて要所で攻撃の目を摘んでいた。今回はアウエーで全体が引き気味だったので、カウンター中心だったが、チェコは組織として高い完成度を誇る好チームという印象を受けた。おそらく、このグループはチェコが1位突破だろう。 |